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恵「貴浩…君ね?俺は恵介(ケイスケ)。よろしく。」
秋「秋人(アキヒト)です。」
2人は笑顔で俺に挨拶をしてくれた。
…俺は昔から人見知りで、人付き合いは苦手だったけど、
何か…この人達とは普通に気が合いそうだなと思った。
貴「…じゃあ…、俺そろそろ帰ります。」
恵「え?まだ居なよっ。色々喋りたいしさ…。」
貴「いえ…。あんまりうるさいと、祐弥君が休めませんし。…親切にありがとうございます。」
本当は祐弥の事が少し気になっていたけど、
そこは自分に言い聞かせた。
ちらっと寝ている祐弥を見れば、
まれに見るか見ないかくらいの整った顔立ちで…、髪型も髪色もそれに似合っている。
あの時はバタバタして気づかなかったけど、
今見れば…すごくカッコ可愛い感じだった。
貴「祐弥君に宜しく伝えてください。」
秋「あ、あぁ…はい。」
そそくさとリビングを出て玄関に行き、ドアを開ける。
恵「…じゃあ、今日はありがとう。」
秋「助かりました。」
貴「いえいえ。それじゃ。」
俺は2人に手を振ってから、来た道を歩き始めた。
もう来ることは無いだろうと思ったけど、
まだ祐弥を心配する自分がいた。
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