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?「…やめてください…。」
「あ゛?何か言いましたかぁ~?」
さすがにまずいと思った俺は、止めようとベンチから離れた。
…が、
?「…っ…離してっ!」
「いてっ!…ガキがっ、待てこらぁぁあ!!!」
その子は襟を掴んでいた1人を突き飛ばし、
すぐそばにあった公園の出入り口に向かって走り出した。
貴「…無理だろっ、3人だぞ…!」
俺は、ヤンキー達がその子を追いかけ始めたと同時に、反対側の出入り口から出て先回りした。
「…あぁっ?何だてめ…っうわっ!」
「いってぇっ!!!」
「てめぇ…ふざけんじゃねぇぞっ!」
貴「どっちがだよっ(笑)」
3人の前に立ちはだかった後、2~3発蹴り上げた。相手の反撃も余裕でかわして、更に殴る。
「くっそ…おいっ!行くぞっ!」
かなわないと分かったのか、ヤンキー共は走って逃げていった。
?「…ハァ…ハァ…」
貴「大丈夫?」
?「…は…い…」
ヤンキー共を見送った後、すぐに俺はその子のそばに行った。
…道路端の壁にもたれかかっていた彼は、それほど走った筈じゃないのに息が荒い。
どうも様子がおかしかった。
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