部活

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ジリリリリリリガシャン。 朝の6時、ある一室に目覚ましの音が鳴り響く。もぞもぞと布団の中から身体を出し、目覚まし時計へ手を伸ばす。 ふぁーと欠伸を溢し寝惚けた身体を起こす為に腕を真上に上げストレッチをした。 朝の日差しを浴びようと俺はカーテンを開ける。 眩しいくらい日差しが部屋に侵入し俺は頭を覚醒する。 布団を片付けた俺はまずは顔を水で洗い、身だしなみを整える。 寝癖を直す程度でワックスも付けない。 そのあとに今日のお弁当を作りその残りを朝ごはんとする。 この時点で時間は7時だ。 家から学校までは徒歩20分くらいでまだ余裕はあるが俺は水曜日だけは早く出なければならない。 部活なのである。 部活のためにこの時間から家を出るとなると必然的に朝練だと思うだろうが違う。 なんせ新聞部なのだから。 1年生の頃に裕太と知り合ったその日に拉致され気づけば新聞部の部員として今まで過ごしてきた。 そして今日、新聞部の為に朝早く登校する理由は昨日刷った新聞を学校中の掲示板に貼るためだ。 俺は特に新聞部として役に立ってないのだからこれぐらいをするのは当然だと思っている。 すぐにこの部活には入らないと思ったが部員数が少なく、存続の危機があると裕太に聞かされ入って欲しいと言われた時は断れる雰囲気ではなかった。 そして入ったのだから途中でやめるような真似はしたくないので俺は続ける事にしている。
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