山乃 雪の日常

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キーンコーンカーンコーンとなんの捻りもないチャイムが教室に響いた。 それと同時に教室は一気に騒がしくなる。 俺の後ろに座ってる奴も例外ではない。 「ゆっきー!お昼だよお昼!」 「わかったわかった、だから俺の机に乗り上げるな。黒板が写せないだろ」 俺は左手にシャーペンを持っているため空いてる右手で楓の頬を摘まみながら横に引っ張る。 すると少し涙目になりながらも 「今度僕のノート見せてあげるからそんなのいいじゃん!」 見せてもらえるなら別にもういいかと思い俺は机の上を片付け学生鞄を肩に担ぎ空いた方の手で頬を引っ張ったことに対し謝罪の意味で楓の鞄も持つ。 楓はありがとう、と言い俺の横を歩く。 二人で中庭を目指して廊下を歩いていると眼鏡を掛けたボサボサ頭野郎が手を振ってこちらに駆け寄ってきた。 「おーおー昼間っからお熱い事。俺は邪魔だったかな?」 こいつの名は門ヶ崎 裕太(かどがさきゆうた)。 180cm位の身長に顔は平凡、身体は少し筋肉質で頭のネジがゆるい。 「BLには興味ないからやるなら俺のいないとこでやりな!」 また脈絡にもなく訳の分からないこと言い始めた。 「ゆっきー、びーえるって何?」 「楓は知らなくて良いことだってことはわかるな」 現にこいつは男からラブレターを貰っているからBLを知ったら男性恐怖症にでも成りかねん。 「とりあえずいつもの場所で飯食べるだろ?早く行こうぜ」 裕太が先頭を歩き始めると俺と楓はそれに付いて行った。 ―――――――― ――――― ――― ―…
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