舞踏会 イオギ

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「一体どのような」 「ひょっとしてご迷惑でしょうか」 迷惑もなにも。 イオギはパーティーが行われている会場へと視線を送る。 舞踏会の喧騒。 笑い声。 噴水に映る月。 あそこにあたしの居場所はない。あたしは水面に映る月なのだ。 不思議だ。 着飾った私も。 偶然に現れたこの男も。 「構いません、舞踏会には厭き厭きしていましたから」
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