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夏休み真っ只中。
そんなとある高校の昼下がり。
そこから物語は始まった。
「たっちゃ~ん、今から帰るの?」
閑散とした駐輪場でジャージ姿の大男が甘い声を出す。
「ミヤか…‥おお、やっとタニセンの補習終わったからな。お前も野球の練習終わったの?」
それに答えるは学生バックを肩に掛け帰り間際の一人の制服男子。
「うん、そうだよ……じゃあさ、一緒に帰らない? アイスおごるよ」
「ガリガリ君な」
「わかってるって!」
焼けるような日差しと蝉の声が燦々と降りそそぐ中、彼らはゆっくりと歩き出す。
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