悪魔の本
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棚を一つ一つゆっくりと見ながら歩く。本はあまり好きではないので、どれも読みたいとは思わなかった。しかし、このコーナーでなければならないのだ。そう思った時だった。一番右の棚の一番右の列にある本に目が行った。自然と手が伸びて本を取る。多分何年も読まれて無かったのだろう。埃が積もり本からはカビの匂いがする。 「なんだこれ?タイトルが無い…。」 少年は独り言を呟き一頁目を開こうとしたその時だった。
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