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「…えっと、つまり実際にペアを組んでトラップを抜けたり、殺しあったりしないといけないって事っすか?」
慶二はまだ半信半疑だった。
「このテープを聴く限りじゃそうみたいね。」
「…そんな、これじゃ監禁されてるようなものじゃないですか!犯罪ですよね!警察に電話しましょうよ!」
奈津美は携帯で警察に電話しようとポケットの中を探したが携帯はなかった。
「無駄よ…所持品は全部没収されてるみたいだから。」
「…じゃあ私は辞退します。その封筒貸してください!」
奈津美は封筒を取り上げ中に入っているものをテーブルの上に出した。
「なにこれ…」
中からは小さなカプセル型の風邪薬のようなものが3つ出てきてた。そして紙切れが一枚、封筒に入っていた。
《辞退される場合はこちらのカプセルをお飲み下さい。簡単にゲームオーバーとなります》
紙切れにはそう書いてあった。
そして奈津美は薬を飲もうとした。
「やめろ!」
慶二が怒鳴った。
「なんで止めるんですか!私もう家に帰りたいんです!」
「別に飲んでもいいけど、二度と家には帰れないわよ。」
奈津美はチエの言っている意味がわからなかった。
「どうゆう事ですか?」
「さっきのテープでも言ってたけど、《リアルなゲーム》って事は《ゲームオーバー》=《死》ってことよ。」
チエの説明を聞いて奈津美はその場に座り込んだ。
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