天才(笑)vs17人の男子生徒

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俺はこの視線に耐えかね寝たふりをする…ていうか寝る、俺の嫌いな科学の授業も寝てやる。 そしてまぶたを閉じて夢の世界に旅立とうしたが… 「蒼夜君!蒼夜君!」 俺は何者かに揺らされ強制的に俺の睡眠プランは幕を閉じた。 いやいやながらも上体を起こしその人物を見る。 「……あんた誰?」 残念ながら俺はクラスメートの名前と顔はあんまり覚えていない。 友達が欲しいのに覚えてないのかよ!?――みたいなツッコミは止してくれ、俺自身も分かっている。 「1―Bの委員長の文山 美和子〈フミヤマ ミワコ〉よ!クラス全体で自己紹介したでしょう!?」 「えーと…メガネ・みつ編み・制服をキッチリ着ている・賢そう・出落ちキャラ……はい覚えた。」 「ち・が・う・わ・よ!それに私が出落ちキャラって何のこと…?」 「あっそ…お休み」 俺は何としてでも睡眠プランを実行すべく机に突っ伏すが、とたんにギャーギャーとどこぞのピンク色の怪鳥のように騒いだので寝るのを止めた。 大抵こんな“お堅いキャラ”は下の名前で呼ばれると照れてどっかに走り去るからな…試してみるか。 「で?俺に何の用だよ美和子?」 「斉藤先生が職員室に来なさいって言ってたわよ。」 なんだか悲しい気持ちになった
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