358人が本棚に入れています
本棚に追加
家から西城高校まで徒歩20分、学校に着くまで俺は一人で登校する。
実を言うと俺は引っ越して来たんだ、ここ西城市に。
理由は…後々語ろう。
高校生活5日目で友達ができるなんて無理だ…得につい最近引っ越して来たばかりの俺に。
姉貴は西城高校の3年生…まぁ俺より2つ歳上だ。
姉貴は傍若無人…もとい豪快な性格とあの容姿で一瞬で友達ができたらしい…9割が不良の友達だと思うが。
一人は嫌だ…引っ越す前は友達も山ほどいたし毎日が楽しかった…まずは友達作りだな、いかに天才の俺でも友達がいないのはちょっと…
それにこの物語のヒロインはどんな女の子か…まぁ恋愛小説のヒロインは可愛いか美人という暗黙の了解が成り立っているから大丈夫だろ。
ククク…ヒロイン相手に何しよ――――
ドン!
「痛ぇ!」
「太郎!?大丈夫か太郎!?」
「テメー!太郎の骨が折れたじゃねぇかよ!」
俺がいやらしい妄想を繰り広げていると私服のいかにも不良な3人が俺を睨みつけます。
ちなみに俺がぶつかった不良の一人はわざとらしい悲鳴を上げてわざとらしくのたうち回っています。
「キャア!ゴメンなさい…私は急いでいるので失礼しますぅ…」
俺は可愛い女の子を演じその場をやり過ごそうとしたが、案の定襟首を掴まれ人気の無い路地に連れていかれた。
つか名前が太郎って…平凡過ぎ、昭和にもいねぇよ。
最初のコメントを投稿しよう!