プロローグ

8/9
前へ
/124ページ
次へ
―――そして今に至るわけだが。 ともかく汚い地面に伏している俺は懸命に打開策を考えていた。 よし…よし…!これなら… 「おいコラ?いつまでへばってんだ?」 不良の一人、太郎が俺の髪を掴み無理矢理立たせる。 「いてて…髪の毛を引っ張らないで…」 「おい太郎!もうヤっちまおうぜ?」 「そうだな次郎…まずはボディーに一発!」 おい次郎…ヤっちまおうぜって…そっちの趣味の人か? てかお前は次郎…なら最後の一人は三郎で決まりだな、この昭和トリオ。 そうこう考えている内に太郎が俺の腹を殴りつけた。 鈍く、あまりの痛みに胃液が逆流しそうになる。 「が…は…」 俺は耐えかね吐いた。 「うわ!きったねぇ!処刑だなコイツ…」 「おい天之介!お前もこいつに教育してやれ!」 「フヒヒヒヒ…じゃあまずケツに俺のモノを…」 三郎じゃないのかよ、うん…天之介無駄にかっこいい…2流のAV男優みたいだ。 だがしかし…男優とはいえ…こいつは紛れもなくゲイなお方だ… 蒼夜 翔…ホモ色に染まります…――なんて言うと思ったかぁぁぁぁ!! 俺は昭和トリオの足元に指さし高らかに叫んだ。
/124ページ

最初のコメントを投稿しよう!

358人が本棚に入れています
本棚に追加