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始業のチャイムが鳴り、担任の音咲華美が入ってきた。
「は~い、みんなおはようございます。では出欠の確認しまーす。」
出欠の確認が終わると彼女がいった。
「は~い、それではみなさん1限は総合音楽史ですから、準備ができた人から第1音楽室に移動してください。」
この学校はその名の通り、音楽を中心とした授業が展開される。
音楽史は総合音楽史と専門音楽史に分けられているのだ。
第1音楽室
「は~い、みんな集まりましたね。それでは授業を始めます。」
そういうと音咲華美はピアノの上に教科書等の資料を置こうとした。
だが曲也達、五人がいきなり叫んだ。
「先生!そこに資料、置いちゃだめ!」
「???なんで?」
五人はピアノの前にきた。深音がいった。
「だって、ここに妖精達がいたんだもん。」
四人は頷いた。
「な、何をバカなこといってるの、五人とも寝ぼけてるんじゃないの?さあ、席に座った、座った。」
そういうと彼女は彼等を押した。
その際に、五人はこんな声を聞いた。
「君達、僕らが見えるんだね。やっとみつけた。もし僕らを怖いと思わないなら夜、ここに来てくれ。」
と・・・。
曲也達、五人はあの声と出会った妖精達がずっと気になりながら授業を聞いていた。夢で会った楽器の妖精達にそっくりだったからだ。
少し怖い気がしたが、自分達は行かなければならないとも感じたのだ。
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