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「これはこれは、大エースの摂津君?ご機嫌いかがかね?」
構ってもらって嬉しいのか、吉田は満面の笑みで聞いてくる。
「……ちょっと静かにしろよ、そろそろ先生来るぞ?」
周りの視線を気にしながら、一応注意してみる。
しかし、吉田は俺の話しなど聞かずに、
「そうかそうか、ところで私も今日は非常に機嫌が良いのだが、何故だと思う?」
吉田は、何故か紳士的な口調で聞いてくる。
「……どうでもいいよ」
それでも吉田は続けて、
「それはね、ママが朝食に手作りのチェリーパイを焼いてくれたからだよ」
「……欧米か、とか言わねぇぞ?」
俺は、怪訝な顔でそう返した。
「何でだよ!?言えよ~!!?」
吉田は、急に甘えた口調で言う。
「言えよ~!言えよ~!?好きだって言っちゃいなよ~!?」
それを見ているクラスメイトは、
「○っちゃえ?」
と、呟く。
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