繋いでいたいよ

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「よし、じゃあ着替えようか?」 最後に軽めにストレッチをして、練習着から制服へと着替えた。 「スプレー使うか?」 的場がそう言いながら、デオトラントスプレーを渡してきた。 確かに、汗臭い状態で教室に入るのは嫌なので、素直にスプレーを借りる。 「摂津、1時間目の授業は何?」 シャツのボタンを閉じながら、的場が聞いてきた。 「……確か体育の選択授業、あっ!?」 「どうした?摂津?」 ここで奇声を上げたのは、スプレーした後でまた汗をかくから、といった理由では無い。 俺は横目で吉田を見る。 「ムーンプリズムパワー・メーイクア~ップ!!」 吉田はそう叫びながら、生まれたままの姿になっていた。 その姿を見た俺は、ますます頭が痛くなった。
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