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「♪あ~な~た~のキ~スを~、数えましょ~う♪」 歌は更に続く。 皆周りをキョロキョロしているが、歌っている人物は見つからない。 「♪ひ~とつ、ひと~つ~を~♪」 「あそこだ!!」 先輩の1人が、高い位置を指さした。 先輩が指さした所は部室の屋根の上。 「♪想~い、出せば!♪」 屋根の上では、1人の男が熱唱している。 突き出した唇、握りしめたコブシ、独特の振り付け、その声、そのルックス。 熱唱しているその男は、すべてが…、 すべてが……、 何か気持ち悪かった。
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