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「先輩方、摂津はうちのエースなんですから、それぐらいにしませんかねぇ?」
屋根から飛び降りた吉田は、俺と先輩との間に割って入りながら言う。
……助けてくれるのはありがたいが、あまり吉田とは関わりたくない。
「なんか!?キサンには関係無かろうもん!!」
「せからしいったい!!あっち行けやん!」
「そうタイ、そうタイ!!」
先輩達は、コッテコテの九州弁で吉田を非難する。
(……さっきまで標準語でしたやん?)
しかし、それを聞いてもなお、吉田は怯まずに説得を続ける。
「まぁまぁまぁまぁまぁ、先輩方~、どうかひとつ~、ここはこれで~、穏便に済ませましょうや!!?」
(東京ダイナマイトの、ハチミツ二郎じゃ無い方みたいな声)
と言いながら、吉田は懐から1枚の茶封筒を出した。
(吉田、それは駄目だ!)
そんなもの(お金)で解決は良く無いと、俺は吉田を止めようとした。
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