プロローグ

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「大丈夫…?なわけないよね」 一人取り残された私に、その少女は話しかけてきた。 人間に触られる。 そう思うと身体は拒否反応を起こす。 なのに足は動いてくれないようだ。それどころかさっきからズキズキと足が痛む。 さっきの少年の蹴りで骨が折れてしまったのだろう。力が入らない。 そうこうしてるうちに、ごめんね、そう言って 少女が私を抱き抱えた。 何か言おうと思ったけどやめておいた。 少女に抱かれるのは、思っていたより嫌じゃなかった。 何故かこの子は泣いていた。 なんで? つられて私も泣いてみた。 なんで私より先に君がなくのさ。 私には理解できなかった。
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