一章

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「クロ、おいで」 女の子の声が上の部屋から響いてくる。 大好きな大好きな私の飼い主の声だ。 “今いくね” 私は返事をして階段をかけあがった。 女の子が嬉しそうな顔をしている。 長い髪、白いブラウス、白いスカート、 彼女の名前は白――私の飼い主。 「お利口さん」 私が彼女のところにいくと、彼女はいつも頭を撫でてくれる。 彼女の手は白くて柔らかく、とても気持ちいい。 白は私の頭を撫でながら話しだした。 「今日ね、別の魔法使いの人にあったの。私の足を治してくれるんだって」
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