一章

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私の足。 彼女が魔法をかけてくれなかったら今ごろどうなっていたんだろう。 ひどく捩じれて、歪んで、痛くて………。 魔法使いだった彼女は、ためらわずに私の足に魔法を放った。 そして彼女は、私の足のダメージを自分の足へと移した。 言ってなかったけど、私みたいな黒猫には普通の猫にはない属性みたいなものがある。 例えば喋れたり、例えば運を操れたり。 よく魔女と呼ばれる人達が黒猫をつれてるのはそういう理由。 私の場合はその属性が蓄積だった。 だから、私は彼女の魔法のエネルギーを蓄積してしまうことになった。 循環すべきエネルギーが私で止まってしまったのである。
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