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……なんだよ、前のページの説明は!
俺は覗き見なんかしてねーっつうの!
護衛だ、護衛!人聞き悪いこと言うなっての。
「おーい、太郎ちゃーん。」
「のわっ?!?!」
いきなり片耳だけヘッドフォンを引っ張り持ち上げ、桃に耳元で呼ばれた。うわっ、びっくりした。
つーか、桃が目の前に来るまで気付かなかったとか、
どんだけボーっとしてたんだ、俺。
俺はヘッドフォンから流れる音楽を止め、首にかける。これはいつもの俺の癖。
うちの学校は世間では有名な付属大学があるし、進学校だけど比較的校則が緩い。
だから授業中とかでも何も注意されない。
ふとここ、生徒会室から中庭に目をやると、桃に告白してた奴はいなくなっていた。…良かった、面倒なこと起きなくて。
生徒会室ってのは一階で窓の外は中庭。
だから今俺は生徒会室、桃は中庭にいるけど、窓越しにこうやって話せてる。
……何で俺が生徒会室にいるかだって?
俺は窓に頬杖をつきながら、外にいる桃に目を向ける。
「桃、仕事貯まってるから早くこっちこい」
「はぁーい、太郎ちゃん♪」
「会長と呼べ、会長と」
俺がこの学校の生徒会長だから。
…え、意外?
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