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「理由は…その人が壊れそうだから、とか色々あるけど…」
太郎は早く早く、とせがむようにゆゆをじっと見つめて、ゆゆが話し出すのを待つ。
「人間って自己中だからさ、ただ単純に…私がその人の隣にいたいだけなのかも」
ゆゆのその答えに太郎はふっ、と思わず嬉しそうに笑みを浮かべる。
「そっか、…帽子サンキューな!」
そう言って太郎は笑顔でステージへ戻って行った。
「普段はあんなちゃらんぽらんなくせに…時々あんな顔すんだもんなぁ…」
ゆゆの目はステージ上の太郎へ向く
「でも、」
「あはは!もう限界!」
「テメッ、何笑ってんだ!」
「そんなに恥ずかしがらなくても。」
「十分似合ってるぜ?」
「嬉しくねぇ!帰る!」
ゆゆが見た太郎はちゃんと年相応の笑い顔でいた。
そんな4人がゆゆには凄くキラキラしてて凄く楽しそうに見えた。
そんな様子に思わず、ゆゆまで笑う。
その時、雲の合間から太陽が少し出てきた。
「おっ、晴れてきた。」
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