守る彼女の諸事情

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  「み、みたいな…?」 俺が2日前の出来事を話し終えると皆、口々に盛大なため息をついた。 「早い話が、買収されたってことですか…」 「太郎ちゃん、馬鹿…」 ごもっともな意見に俺は何も言えなかった。 ちなみに颯汰は睨んでる。しかも仕事が終わったらしく、メガネ外して睨んでくる。 メガネ外した颯汰は、 イケメンさ10倍、恐ろしさ10倍!!!! 本当申し訳ありませんん!!! (俺、何でこんな身分低い感じなの?) 「ま、しょうがないか…」 「桃~!!」 しぶしぶ桃が納得してくれた。 「そ、颯汰は…?」 「そんなめんどくせーのに俺が出るわけねーだろ。桃太郎だけ出りゃ、十分だろ」 颯汰はそれはもう、嫌そうに行って生徒会を出て行った。 まぁ、確かに 颯汰のキャラでコスプレなんかしたらキャラぶっ壊しもいいとこだよ。 ただでさえ、これキャラ変激しいからね。 「そうね、桃太郎2人で出たら?」 「もうっ、梨夏先輩まで"桃太郎"ってゆうの止めて下さいっ!!」 桃太郎ってのは、俺と桃のこと。 中学は俺が引っ越して違ったけど、俺と桃は幼なじみ。 しかもよく一緒にいるし、名前が太郎と桃ってことがあって"桃太郎"と呼び方が結構浸透してたりする。 俺ら2人はこのあだ名嫌いなんだけどね。 だって桃太郎って…… ただでさえ自分の名前嫌いなのに。
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