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アニメイトを後にして数メートル。
いつもの交差点で伝蔵と別れる。
「じゃあな、黒理」
「うん、また明日」
ここからはいつも一人だ。
何もない川沿いの道、いつもとかわらないこの道。
でも今日は違った。
川の上を走る車道。それは大きな鉄橋で、この川をまたいでいる。
問題はそこじゃない。その下だ。
その橋の下に、見覚えのある赤い髪が見えた。
「あの子…さっきの?」
周りには遠目でもわかるほどガラの悪そうな三人の男。
その中の、金髪の男が少女の手をつかんだ。
少女は手を振るが、男は離さない。
…まさか襲っているのか?
できるだけ足音を立てないように近付いてみる。
声が聞こえた。
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