1章:出会いと始まりの橋の下

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「放して…はなしてくださいっ!」 必死な叫び声だ。なんか色っぽい。 …とか言ってる場合じゃなかった。 「うっせぇな!人が来ちまうだろうが!」 金髪の男が怒った口調で怒鳴る。 「お前みたいな女は俺たちの相手をすればいいんだよ!」 ちょーおまーなに言ってんのー犯罪だよそれー 「嫌です…はなしてください…」 「とか言って実は襲われたいんだろ?袋の中に入ってた本見たぜ?」 金髪に続いて鼻ピアスの男が言った。 よく見ると少女から数メートル離れた所に青い袋…アニメイトの袋があった。 ちらりとのぞくのは薄い本…なるほど、同人誌か。 しかもエロいやつなんだろう。男たちはこれを見てこんなことを言っているのか。 「さ、こっち来ようか」 3人目の刺青野郎が少女の髪の毛をつかんで引きずる。 「痛いです…やめてください・・・っ わたしは原作が好きだから同人誌買っただけで…べつにあんなことしたいとか思ってなんです…」 やはり男たちの勝手な口実だったのか、あの同人誌は。 「嘘つくなよ」 「みんな知ってるんだぜ?お前が変態女だってな」 「嘘をつきすぎたシンデレラはオオカミに食べられる運命なんだぜ」 ちょ、最後自重…
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