1章:出会いと始まりの橋の下

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助けなきゃ。 そんな思いが頭によぎった。 でもどうやって?あんな喧嘩慣れしたようなやつらに、こんなひょろひょろなオタクが勝てるとでも思ってるのか? …力なら、あるじゃないか。 行こう。後悔しないために。 頭の中にイメージを形作る。 そして完成した短剣を、男たちのど真ん中狙って投げつける。 ヒュッ!という音とともに飛んだそれは、金髪男の足もとにぐさりと突き刺さった。 それに気づいた金髪男がこっちを向く。 「あ?なんだテメェは」 鬼のような形相でこちらを睨む金髪男。足がすくみそうになる僕。 でも逃げないって決めたんだ。 最後まで・・・やる! 「僕は・・・一ノ瀬黒理!」 男3人がクスクスと笑う。 「僕だぁ?見るからに弱そうな奴じゃねぇか。なにしにきた」 「そんなの、きまってるだろ」 セリフを言いながらも、頭の中では着々とイメージを形作る。 「調子に乗ったガキが…ケガしたくなければ帰りな。俺たちは今から楽しむんだよ」 後ろであの子がおびえてる。 赤い髪のあの子が。顔も今度はよく見れた。 かわいい顔をしていた。きっと笑ったらもっとかわいいんだろうな。そう思った。 僕は…その笑顔を守りたい。 初対面でも、いいじゃないか、そう思っても。
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