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イメージが終わった。
振りかざした腕。そこに音もなく現れたのは太刀。贄殿遮那。
炎こそ出ないけれど、こんな奴らの相手をするには十分な気がした。
「きみを、助けに来ました!」
その言葉に3人の男が激昂する。
髪の毛をつかんでいた男が少女を突き飛ばし、手をボキボキと鳴らしながら臨戦態勢に入る。
川沿いでの戦い。時は満ちた。
まず刀を正面に向ける。
相手が多い以上、一人を一撃で仕留めるしかない。
さきにしかけたのは鼻ピアス。
思い切り振りかぶった拳が放たれる。
「クソガキがぁ!」
振りかぶった分、当たれば僕なんてひとたまりもない、だが、甘い!
振りかぶられた腕の下、腹をめがけて刀をたたきつける。
「ぐふ・・・ぁ・・・」
まず、一人…。
「クソが!てめぇぇぇぇぇ!」
二人目、金髪野郎だ!
今度はためのない攻撃!
ヒュッと風を切る音がして拳が放たれる。
その拳を刀の刀身で受け止める。
切れ味こそないが、威力はあるのだろう。ぼきりという音がした。
「あがっ・・・うがぁぁぁぁぁ!」
骨が砕けでもしたのか、右手を抱えてうずくまる。
何とか二人・・・
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