ノアの朝

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食欲なんてもちろんなかった。気持ちが沈みきっていた。まだ、今の現実を受け入れられない。 だってついこないだまで、私はじいちゃんばあちゃんを介護する介護士。これでも結構人気があった。貴方がいると元気貰えるってよく言われてた。 なのに今は、この部屋の中。そんな信頼も今や地の果てへと消えてしまった。この教会の牧師がいなければ、私はじいちゃんばあちゃんより先に、今頃天国行きだ。今、この状態にあるだけ、私は感謝しなければならない。
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