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「由加里、お前を蒼園家の一員と認めよう。」
お祖父様に呼び出されれると、一族?一同?がいた。
お父様、お母様、お兄様方はもちろん、叔父様叔母様方もいた。
私、蒼園由加里は呼び出されることも、その意味も知っていた。
そう…この蒼園家に生まれきてもそれだけではこの家は継げない。
蒼園家―日本有数の財閥の一つ。元々は平民だったが代々の頭首たちが商売の才を開かせ、今では政治にまで口を挟めるほどになっていた。
そんな蒼園家の現社長の長女として、三番の子として私が生まれた。
お祖父様が決めたことに従い。直系の家に生まれた子の末の子が高校三年生になったら子供全員に一つの会社を任せ、一年間でどれだけ利益を伸ばせるか競わせる。ということをさせられた。
無論、全員高校二年まで帝王学を学び三年生になると終了となる。末の子がその年齢になるまでは自由とし、達した時に始まる。
リタイアは後継ぎから除外されることになる。が、勝ってもなれるとは限らない。後継ぎは現在の会長の指名でなるからだ。
直系で末っ子の私が高校三年生になり、レースが始まった。
別に勝っても負けても蒼園家を背負うわけではないので、軽い気持ちでやり始めた。
ゲームでやるシュミレーションと違い思いもしない問題が出て、面白くもやりがいがあって一年はあっと言う間に過ぎてしまった。
学業を疎かにしてはいけなかったので、学校との両立は大変だったけど実のある一年だったと思う。
お祖父様から言われたレースの結果は私が一番だと言われた。
だからと言ってお兄様が無能と言うわけではない。
尚斗兄も圭斗兄も私も同じ位でたまたま私が頭一つ出ただけ。ただそれだけ。
この結果にお祖父様はかなり満足ですぐに一族を集め。私達三人を自分の後継者である父の後継者であると発表したのだ。
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