・其ノ二 ~学校~

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「あ~疲れた…。」   俺が、教室のドアを開けながら言うとタイミングよく予鈴がなった。   「ま~た遅刻寸前?毎朝よくやるな。」   教室に入ると、息切れしてる俺を見たクラスのやつらが声をかけてくる。   「めずらしい、真理まで?」   「ちょっと家出るの遅くなっちゃってね。」   真理も疲れた様子で友達と話してる。   俺が通ってるこの高校は、家からはそれなりに近い。俺も真理も、いつもは自転車なんだけど…。   「昨日さ、チャリのタイヤパンクしたんだよ。だから、今日は歩きだったんだ。」   俺は机にカバンを乗せながら、寄って来た友達に言った。 名前は、黒木 智也。細かいプロフィールはいいか。俺が、クラスで特に仲良いやつ。   「そりゃ災難。」   智也は笑いながら言った。
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