・其ノ三 ~家~

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だいぶ話それたかな。 たしかはじめは翠の話だったっけ。   「どうした?だいぶ疲れてるようじゃないか。」   翠が、俺の様子なりを見て聞いて来た。   「また妖に追われてな。それも、熱心なやつで…。」   「ほぉ~、そりゃ大変だったな。」   のんきな声で言って来た翠に、俺は聞こえないようこっそり言った。   「石の持ち主に仕えてるとかいったって、毎日寝てるくせに」   「ん?」   聞こえたか聞こえないか、翠は眠そうな顔をミニクッションの上から俺に向けた。   そう、翠は仕えてるからといっても、俺について歩く(飛ぶ?)わけでもなく、毎日こうして家にいることが多い。
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