・其ノ一 ~朝~

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「はぁ~。」   俺は大きなため息をついた。すると、 バン‼ 急に後から背中を叩かれた。   「ため息つくと、幸せ逃げてくよ~。」   そう言い、クスクス笑いながら俺の隣に並んで歩く俺より背の少し低い女。それは、さっき言ってた俺の仲間だ。     名前は里見 真理(サトミ マリ)。俺と同じく高2、 誕生日は2月13日、 血液型はA型 といった感じのやつだ。 俺の幼なじみでもあり、俺と同じく妖を見ることができ、石についても知っている。     「いてーぞ真理」   俺が言うと、真理も言った。   「ごめんごめん。で、どうした?」   「いやさ、なんかな~。」   俺がそう言ったとき、近くの植え込みがガサガサと音した。
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