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………
目を開けると、オレは丘に立っていた。そこは今までに見たこともないほどの美しい花達に囲まれていて、柔らかな風が吹いていた。
『ここは…?』
立っているだけでは何もわからない。オレはとりあえず丘の上に登って辺りを見てみる事にした。歩く度にからだ全体を包み込むように流れる心地よい風は、あたかもオレを゙夢の世界"にいるかのように思わせる。
そして丘の上に着いたオレは早速周りの景色を確認した。
『なんだ…コレは…?』
オレは丘からの景色に言葉を失った。美しい花達はこの丘だけでなくオレの視界に入るすべての地を埋めつくし、それに囲まれるように巨大な湖が見える。
そしてその湖の中心には西洋の城のようなものが建っていた。
湖は周りの山や建造物、空までも映し出し、天と地の区別を困難にさせた。
す、すげぇ…
………
………ちがうちがう!!
『ここはどこだぁあああ!!』
………
『ここはヴァルハラよ。』
『…え?』
後ろな方で女性の声がした。振り返るとそこにはさっきオレに手を差しのべた、あの美しい天使がいたのだ。
この人ならここがどこ何かを知っているかもしれない…オレは身を乗り出して天使に言った。
『天使さん!!教えてくれ、ここはいったい何処なんだ!?』
天使は少しめんどくさそうに答えた。
『はぁ…今言ったでしょ、ここはヴァルハラよ。』
『ヴァル…ハラ?』
『どうやら知らないみたいね…いいわ、教えてあげる。ヴァルハラとはミッドガルドで命を落とした善良者が、初めて踏み入る神の土地よ。』
『ミッドガルド?天使さん、オレには何の事だかさっぱりだよ。』
『あなた本当に何も知らないのね…ミッドガルドとは人間の住む世界の事。ちなみに私は天使ではなく、゙魂を選定する者"ヴァルキューリよ。』
ようやく話しの意味を理解したオレは、軽快にポンと手を叩いた。
なるほど、そういう事か!
………って、
『オレ死んじゃったの!!?』
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