私の執事

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本日はよろしくお願いします 私についた執事は、あいつとは対照的な、落ち着いた雰囲気を醸し出していた。 あいつにはなかった優しさに触れることで、私は幾分楽になった。 それが、作り物の優しさだと分かっていても、私はそれにすがることしかできなかった。 おかわりをお持ちします 二人っきりだった個室から、執事は紅茶を煎れに部屋を出た。 白と黒を主軸に彩られたその無機質な部屋。 何故だかわからないが、無機質であることが、妙に気を休めた。
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