闇より、僕は始まる。

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 ただ一つ解ること。それは太陽と月が交代するその時、僕は目覚める。  暗く、寂しいところに一筋の月の光りが届く場所に。  そして、やはりと言うべきか彼女は成長するが、僕は成長しない。  いや、身体的な、と言ったほうが的確だろうか。  とにかく、僕には身体的な変化は見えなかった。  脳は発達し、知識を得ていくが僕の身体は全くと言って良い程、成長していなかった。  それを僕は特に気にすることもなく、毎日会う。  この毎日は僕が目覚めた日。ということ。  実際にはわからない。一日経ったのか、はたまた一ヶ月、一年経ったのか。  ただ彼女に会いに行く際、気付いたことがあった。  僕は闇に溶け込める。  それは全てに於いて超越していた。  闇に紛れる。  それは、闇であれば全て行き来することが出来るということ。  僕は闇の深い日、何処にでも行けた。  壁を通り越し、部屋を突き抜ける。  そしてもう一つ。  僕の姿は、彼女にしか見えなかった。  それはとても不確かなことだった。  実際には予期してはいなかった事。
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