💕可憐可愛いよ可憐💕

放課後……

お兄ちゃん、一緒に帰りましょう？」

　放課後、適当に学校を歩いていると可憐が声をかけてきた。

　僕は特に断る理由もなく、可憐の言葉に頷く。

「わぁ～！　お兄ちゃん、ありがとう」

　満面の笑みをする可憐。

　僕はその笑顔を見ただけで、今日一日の疲れが取れる気がした。

　二人並んで歩く帰り道……

　よく可憐や妹達と歩くけど、周りから見たら僕達ってどう見えるんだろう……？

　やっぱり、兄と妹？　

　それとも、先輩と後輩？

　もしかすると……恋人……？

　普段はそんな事意識していないけど、いざ意識してみると意外と恥ずかしいな……。

　そんなことを考えていたからだと思う。

　僕は可憐の話をあまり聞いていなかった。

「もう、可憐の話、聞いているの？　お兄ちゃん」

　もちろん……と言いたい所だったが、ここは正直に言った方がいいと思い、可憐に謝った。

　すると可憐はううん、首を横に振り、話し出す。

「お兄ちゃんは悪くないの。可憐の話がつまらないだけだよね……」

　私こそ、ごめんなさい、と謝る可憐。