💕可憐可愛いよ可憐💕

放課後……

そんな、僕が悪いのに……

　可憐は気を使って、一生懸命話をしてくれていると言うのに、僕は……

　気まずくなった雰囲気を何とかしようと、僕は可憐にある提案をしてみた。

「どこかへ遊びに行こう！　ですか？」

　うん、と僕は頷く。

　すると可憐は難しい顔をし始めた。

「ん～、どうしようかな……？」

　あれ？　と疑問に思う。

　いつもの可憐なら、喜んでくれると思っていたのに……。

　それとも、僕ともう遊びに行くこと自体嫌なのかな？

　確かに、この年頃の女の子にとしては普通の反応だけど、ちょっと寂しいな。

　僕は可憐の答えが返って来る前に、無理しなくてもいいよ、と付け加えた。

　その言葉を聞くと、可憐は笑いながら首を横に振る。

「えへへ、ごめんなさいお兄ちゃん。可憐、ちょっといたずらしちゃった」

　いたずら……？

　僕がそう言うと、可憐はニコニコしながら答える。

「だってさっき、可憐のお話、お兄ちゃん聞いてなかったでしょ？」

「だから、そのお返し」

　苦笑いをする僕。

　なんだ、嫌われたわけじゃないんだ。

　てっきり、もう可憐に嫌われちゃったと思ったよ。

　そう可憐に言うと、少しバツが悪そうな顔をしながら謝ってくる。

「ごめんなさい、お兄ちゃん。少し、やりすぎちゃった……」

　そんなことないよ、僕は可憐に言う。

　そして可憐に改めて聞いてみる。

　可憐、これからどこか二人だけで遊びに行かない？　と。

「はい！　お兄ちゃん。喜んで」

　可憐は眩しすぎる笑顔をこちらに向け、頷いた。