PrologueEpisode2

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《閑静な住宅街》  この辺りはバブルが弾けた後、土地の値段が急降下し、それから何年か後に大手の住宅会社がモデルルームを乱立した。んで、それから建て売りに切り替えて今ではハイセンスな通りとして有名だ。ちょうどその時代、俺は通学路として通っていたからよく覚えてる。 「はい。着いたよ。私の家にようこそ。」  シックな雰囲気の洒落た3階建ての家。5LDK位だな。 「お邪魔します。…あれ?息子さんスか?」  眼鏡をかけた、いかにも勉強できます優等生オーラが見えるガキだ。まあ別段、気にすることもない。大人の対応ってモンを見せておくか。 「こんにちわ。お母さんの部下です。よろしくね。」  形式上の挨拶を交わして、たぶん自室なんだろう部屋へ帰って行った。第一印象はよくぞこの母親から立派に育ちましたね、って感じだな。 「よっ!アナタがキチさんですか?よろしくっ!」
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