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月姉の誘惑から解放された俺が壁を背に一息ついていると、俺の部屋からノックが聞こえた。
由美の着替えが終わったのだろうか?
「由美?入っていいのか?」
ノックをしてきたってことは、着替えが終わったということだろう。
返事は無かったけどたぶん大丈夫だと思い、俺は自分の部屋に入った。
「えっと、どう……かな?似合う?」
「…………あぁ」
七夕祭りのときに見た浴衣と同じような淡いピンク色のビキニ。
きっと、由美はこの色が好きなのだろう。
両手を後ろで組み、少し恥ずかしそうにしている由美に見惚れて俺は一言しか声が出なかった。
「そうじゃなくて、もっとこう……『かわいい』とか『抱きしめたい』とか『ニャンニャンしたい』とか無いの?」
どうやら、お世辞でもいいから誉めてもらいたいようだ。
そうだな、水着が由美に似合ってると思うし、かわいいのも認めよう。
けど、やっぱ胸元に無理を感じるんだよな……
ついさっき月姉の水着姿を見たばかりだから、なおさら……ね。
「そうだな…………」
たまには素直に誉めてあげようとしたら、いきなり部屋の扉が壊されそうな勢いで開かれた。
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