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とりあえず廊下に出てきたものの、由美の着替えを待つ間は暇だ。
携帯も部屋に置いてきてしまったため、何もすることが無い。
「あれ?弟くん何してるの?」
「あぁ、月姉――」
ちょうど自分の部屋から出てきた月姉に話しかけられて、普通に返事を返そうとしたのだが、思わず固まってしまった。
財閥のお嬢様は、夏は水着で屋敷の中を歩き回るのがしきたりなのか?
部屋から出てきた月姉は、水色の水着(しかもビキニ)しか着ていない状態だった。
「……ねぇ、月姉?」
「何かな、弟くん?」
俺が何を言いたいのか理解しているのだろうか?
いや、理解しているだろうな。
「家の中でもさ、水着で歩き回るのはやめようよ」
「えー?弟くんも優と同じこと言うのー?」
下から覗き込むようにして話しかけてくる月姉と、顔を合わせて話ができない。
月姉の胸が………その……谷間になっていて……えっと…刺激が強すぎるから……だから………………
「と、とにかく!何でもいいから服を着て!!」
「ふふっ、わかったわかった。私は弟くんの慌てる顔が見れたからお姉ちゃんは満足だよ」
小悪魔な笑みを見せると、月姉は自分の部屋へと戻って行ってしまった。
よかった、あんな姿でこれ以上迫って来られたら…………
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