1.夏休みと無人島とバカンス

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島一つを衝動買いしてしまう精神と、それにかかった金額を疑いたくなるけど、今となってはそれほど驚いたりしない。 もしかして俺も金銭感覚が狂ってきたのか? ちょっとヤバいな…… 宿題を進めていた手を止めて、俺は由美に向き直った。 「で、細かい予定日は決まってるのか?」 「うん、明日だよ」 「明日!?」 話が早いのはいいことだけど、いくらなんでも早すぎるだろ。 それじゃあ今から支度しないとな。 「最初は家族旅行の予定だったけど、せっかくだから友達も連れてきていいって言われたよ」 「そうか、それじゃあ美咲や沙千も誘ってみるか」 何気なく言ったおれの言葉に反応したのか、由美は両手を頬に当ててうっとりと想像……いや、妄想を口にした。 「私は、俊一と二人きりで行きたいな~」 「家族旅行だろ?父さんや母さんや月姉も一緒だぞ」 妄想してるところ悪いが、家族旅行だからな。 デートならまた今度にしよう。 妄想していた由美も、俺の言葉で現実に戻されたらしく、残念そうに枕を強く抱きしめながら顔を埋める。 余談だが、いくら彼女でも自分の枕を抱きしめられるというのは恥ずかしい。 汗臭く、ない…………よな?
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