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「禁煙本」を探し求める人の目的はもちろん、たばこをやめること。
そのなかで、たばこの美味しい楽しみ方なんていう内容を
残念ながらみたことがない。
「禁煙本なのに、たばこを勧めている?」
毒物を推奨するかのような、そんな、
ちょっと変わった禁煙本が存在するとしたら、
興味を持ってペラペラ立ち読みする人もかなりいるはず。
エロ本、雑誌なんかいい例で、やましさ、後ろめたさを持ちながらも
人気の少ないところでペラペラ覗いている人、結構いる。
そういうやましさ、後ろめたさから手を出してしまうような場所に、
心と体の糧になるような要素を含んだ本があってもいいはず。
飢えているところに糧が存在すればどんなことが起こるか。
「食べれることの喜び、それでいいんだよという安堵感。」
その糧を与えられることによって欲求はある程度満たされる。
自分が感じていること、思っていることを肯定してくれる存在、
そういうものがたとえば雑誌や書籍の文章にあれば、
「禁煙」というタイトルの本でもゆとりを感じれる人が出てくるはず。
どうすればたばこをやめれるかという内容ばかりのなかに、
吸うとき、美味しく吸えているかと問いかける言葉があれば、
なんだか頭をなでなでしてもらっているような気がする。
たばこを味わえるというのは、たばこと向き合えているということ。
人に適当に接すれば適当な答えが返ってくるように、
たばこも同じ、適当に吸ったところで癒されるはずがない。
今そばにいてくれる大切な人というくらい愛を持って接する。
自分が今必要としている物を無理に拒絶する必要なんかないのだ。
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