文学泥棒と学校一の落ちこぼれ

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すると、俺の腕の中にある本からまばゆい光と共に2つの球体が浮かび上がってきた。 「これは素晴らしい。 こんなに美しい世界は今までに見たことがない。」 泥棒は興奮してさっきから一人でブツブツ言っている。 球体から発せられた光はとても暖かく、どことなく懐かしいかんじがした。 (確かにあの球体は綺麗だ、思わず見とれてしまうほどに。 でも…。) 俺は本を床に置き2つの球体に飛びかかり、両腕で包み込んだ。 俺の本能がこの球体をあいつに渡してはいけないと告げているからだ。
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