行き倒れとキャラバンの少女

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(そういや晩飯まだだったな。 何か食うか。) そう思った俺はリュックサックの上の方にあった乾パンを取り出して食べ始めた。 そして、口の中がパサついてきたので水を飲もうとリュックサックに手をかけたが、出発の時に水筒を入れた覚えが無いことに気がついた。 (やばいな…、あん時は喉乾いてなかったし腐るといけないからと思って持ってこなかったんだ。) そう、俺はとんでもない忘れ物をしていたのだ。 そんな俺のことなどお構いなしに太陽はこれでもかっ! てぐらい輝いている。 俺は命の危険を感じ急いで町を探し始めた。 しかし、暑さのせいで刻一刻と俺の水分と体力は奪われていく。 フラフラになりながらも一生懸命歩いていると、俺の目の前にある砂がキラリと光った。 (もしかして魔法のランプか!? そういやここは本の中だしあってもおかしくねぇだろ!!) 俺は残りの体力のほとんどを使い砂を掘っていった。
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