行き倒れとキャラバンの少女

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「別に俺が小さかろうがあんたには関係ないだろ。」 俺は女の人を睨みつけた。 「だから、あんたじゃなくてライラな。 それが私の名前だから。命の恩人なんだ、これからはもっと私を敬えよ、ちびっこ。」 女の人、ライラは俺が睨んだのをあしらうように言った。 「俺はチビじゃね~!! 一だ、蒼井 一。」 「蒼井 一ねぇ~、変な名前だな。」 ライラはからかうように言った。 「お前の名前の方が変じゃね~か!」 俺とライラが言い争っていると、突然ライラの頭に金属でできたコップらしき物が当たった。 「いっ、てぇ~。 シエルいきなり人の頭に物を投げつけるなんて酷いじゃないさ。」 「ライラがその男の子をいじめるのがいけないんでしょ!! スッゴく困ってるじゃない。」 シエルと呼ばれた人はライラを一喝するとこちらに近づいてきた。 「ごめんねぼく、ライラが意地悪なこと言って。 でも本当はライラは優しくて仲間思いなのよ。 だから、許してあげてね。」 そう言ってシエルさんは俺の頭を撫でてきた。
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