行き倒れとキャラバンの少女

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荷台から降りていくと、10人ぐらいの人が集まって食事をしていた。 「おい、ちびっこ。こっちだよ。」 奥の方か俺を呼ぶライラの声が聞こえてきた。 俺はライラの方へ速歩きで向かう。 ライラの横は嫌だったが、まわりはみんな知らない人ばかりだったので仕方なく座った。 その後、シエルさんのおかげでしばらくこのキャラバンでお世話になることになった。 みんなとてもいい人達で俺は恩返しをしようと毎日朝から晩まで必死に手伝いをした。 もちろんライラは相変わらず俺の事をガキ扱いする。 とても腹がたつし、何考えてるかわからないやつだけど、たまに見せる悲しそうな笑顔が俺の頭から離れない。 たぶんライラはみんなに何か隠しているのだと思う。 どうしても気になった俺は、シエルさんにライラの事について聞くことにした。 「なあ、ライラってさ時々悲しそうに笑うんだけど何か知ってる。」 俺がそう単刀直入に聞くと、シエルさんは少し驚いた顔をして俺を見た。 今俺達は荷台からだいぶ離れたオアシスのほとりで話しをしている。 もちろんここには俺とシエルさんの二人しかいない。 シエルさんはしばらく黙っていたがとても小さな声で話し始めた。
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