文学泥棒と学校一の落ちこぼれ

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今この家には俺しかいない。 父さんは俺が小さい時に他界しており、今となっては顔さえも覚えていない。 家に父さんの写真が一枚も無いのは、ショックを受けた母さんがすべて焼き払ったからだ。 そして、その母さんは俺の学費やら何やらを支払う為に朝早くから夜遅くまで働いている。 俺は誰もいないリビングに行き、鞄を下ろしそこら辺にある服に着替えた。 ふと机を見ると母さんの字で (今日は泊まりになるので着替えを取りに帰ってきました。ついでに明日の朝食代を置いておくのでコンビニでパンでも買ってください。) という伝言が書いてあった。
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