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「ねぇ、真ちゃん、桜庭さんと藍子上手くいってるじゃん。あのふたりこのままいけば結婚するよねぇ」
「ああ、そうなるんじゃないか?
桜庭も34、あれ? 先月35になったんか。
まぁ、するだろ?」
「だよねー」
肉料理を頬張りながら聡美が嬉しそうに言った。
友達の結婚を聡美は楽しみにしてるようだ。
俺としても桜庭が結婚して、幸せになる事を望んでいる。
「ご馳走様でした」
両手を合わせそう言った聡美は、食器をキッチンに下げ、次にお茶を持ってやってきた。
目の前に置かれた湯呑みを持ち、俺は席を立ちリビングのソファに移動する。
リモコンでチャンネルを変えニュースを入れた。
ニュースを見ながらお茶を飲んでいる間、聡美はキッチンで洗い物をし、明日の朝のために米を研いだり、冷蔵庫を開け何やらやっていた。
「真ちゃん、今日の料理どうだった? 美味しかった?」
ああ、旨かったと答えると、聡美が傍にやってきて俺の隣に座った。
「真ちゃん、また料理教えてね」
俺の肩に頭を乗せてそう言う聡美が可愛い。
「肉料理がいいな。真ちゃんに精力たくさん付けさせなくちゃならないからさ」
前言撤回だ。
悪魔だ、コイツは。
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