こんにちは、赤ちゃん!

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  自宅に入りリビングのサイドボードの引き出しを開けて、保険証を取り出す俺の顔はニヤけていた。     聡美が妊娠。   俺が父親になるんだ。     あの時、桜庭がニタニタしながら、子供が出来た事を俺に話した顔を思い出した。   まだはっきりとした答が出ていないのに俺がニヤけてしまうんだから、確実だった桜庭があの表情をした事は納得出来た。     「いかん、病院に戻らないとな」   保険証をスーツの内ポケットに入れると家を出た。     病院に向かう車の中でも自然に顔が緩む。     あまり期待するな!   もしかしたら、ただの食い過ぎかもしれない。   やっぱりサンドウィッチが腐っていて、食いしん坊の聡美が当たっただけかもしれないし。       一真ちゃん、そういえばアタシ生理か遅れてる一     アイツの勘違いかもしれない。       もしかしたらと思いながら、違った時のショックを和らげるために、逆の事を考えながら病院へと向かった。   それでも顔が緩む。     どうやら期待の方が大きいらしい……。    
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