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その男とはなんだかんだとあって別れた。
すぐにその男の穴を埋めるように新しい男を見つけた。
そして、その新しい男ともなんだかんだとあって別れた。
また穴が空いて、また穴を埋める。
私の恋愛なんてそれの繰り返しだ。
誰かの代わりを誰かで埋めて、その代わりをまた他の誰かで埋める。
その穴を100%埋めることはできないし、実際誰かの代わりを誰かで完全に補うのは無理な話だ。
でも、プラスマイナスで多少の誤差が出ようが、そういうのを多目にみてしまうのが人の心というヤツだろう。
近いモノであるなら代わりとして成立するのだ。
……穴を埋める為に私は恋愛してるとするならば、最初に空いた穴は何の穴なのだろうか?
女性遺伝子としての本能か、ファザーコンプレックスの一種か。
まぁ深く考えたところでロマンチックな話ではないことは確かだ。
回し始めた液晶モニター内のルーレット。
昔のお侍さんが出した損害を、近未来の少年少女が補ってくれることに期待した。
私はいつも期待してばかりで、そして裏切られてばかりだ。
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