まずは1

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 その男とはなんだかんだとあって別れた。  すぐにその男の穴を埋めるように新しい男を見つけた。  そして、その新しい男ともなんだかんだとあって別れた。  また穴が空いて、また穴を埋める。  私の恋愛なんてそれの繰り返しだ。  誰かの代わりを誰かで埋めて、その代わりをまた他の誰かで埋める。  その穴を100%埋めることはできないし、実際誰かの代わりを誰かで完全に補うのは無理な話だ。  でも、プラスマイナスで多少の誤差が出ようが、そういうのを多目にみてしまうのが人の心というヤツだろう。  近いモノであるなら代わりとして成立するのだ。  ……穴を埋める為に私は恋愛してるとするならば、最初に空いた穴は何の穴なのだろうか?  女性遺伝子としての本能か、ファザーコンプレックスの一種か。  まぁ深く考えたところでロマンチックな話ではないことは確かだ。  回し始めた液晶モニター内のルーレット。  昔のお侍さんが出した損害を、近未来の少年少女が補ってくれることに期待した。  私はいつも期待してばかりで、そして裏切られてばかりだ。
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