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あたしの場合
少し足がしびれていた。こんな硬い床の上で寝てれば不快になって当たり前だ。
そしてここはどこだ?
ドア、ロック。
窓、無し。
………こうゆうのを監禁と言うのではないか?
「ふぅ」
あたしはため息をついて、立ち上がった。
幸い暴力を受けていないみたいだ。ケガはない。
そのとき、小さな紙が床に落ちたことに気付いた。
読みます。
“1時間後にあなたの目の前の爆弾は爆発します。しかしロープを使えば、爆死せずにすみます。赤い線か青い線どちらかをハサミで切れば爆弾は爆発しません。ちなみに、首吊りは気持ちいいものですよ”
なるほど…。
私は爆弾に近づいて仕組みを観察した。
まず、タイムリミットは残り53分だとわかった。
…爆弾なんて作ったこともないし見たこともない。
でもこのパターンは聞いたことあるなぁ。
導線を切るのかぁ。
運だけで挑戦するものなんだろうなぁ。
私はゆっくりと、真っ白な部屋にあるものを観察した。
…あれは、爆死したくない人用の自殺器具?
あぁ、紙に書いてあった首吊りようの。
礼儀正しいなぁ。
選択肢を複数用意してくれるなんて。
爆弾タイムリミット41分。
あ、まって。
これ、唯一助かる方法があるじゃないか。
まぁ導線を切る て賭も勿論あるんだけどね。
あたしはもう一度、紙に書かれている文章をゆっくり読み直した。
さすがに怖いから爆弾から離れて座った。
残り29分。
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